今回の出品作は「晶瑩剔透」――紫色と緑色の葡萄を力強くとらえた墨彩画の大幅です。その葡萄の瑞々しさ、内からはじけるような生命感、紫と緑の得もいわれぬコントラストに感を深くしました。蘇さんからは大冊作品集『芸海遊踪 八十回顧展専輯 蘇峯男』(国立国父記念館 2023年)を頂戴いたしました。僕は「葡萄名酒夜光杯」で始まる王翰「涼州詞」の中国語暗唱をもってお礼とさせていただきました。
ヤジ「そんなもんがお礼になるのか!!」
蘇さんの画が素晴らしいことはいうまでもありませんが、書もまたすぐるとも劣ることがありません。画に添えられた題や賛詩によって生まれる「詩画補完」の美しさに魅了されます。

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