2025年8月17日日曜日

室町のネコ絵6

 

この『國華』1194号に載る、平田寛先生の國華賞受賞記念講演録「日本仏画の美しさ」にも深く心を動かされます。その感動的な〆の一節を、引用せずにはいられません。

人類の絵画史において、ミケランジェロ絵画の強壮なドラマや宋代水墨山水画のゆるぎない真実を、ひとはすべて偉とすべきです。しかしそれだからといつて、静かな叡智を秘めた美麗な日本仏画のあわれを以て、人類の絵画史の一隅を飾ることを、ためらうべきではありません。人類の絵画史に、 われわれ日本人が寄与しうる智恵ぶかい美しさが、国華というべき美麗な日本仏画には宿っています。 自己主張の強さを 疑わぬ現代人の眼にも、抑制とつつしみをとおして、美麗のなかのあわれが、多くのものを啓示するにちがいありません。

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  余美術史學なる學問を専攻せり。就中我國の近世繪畫を専門分野とす。仍 て 小島烏水氏の名著『浮世繪と風景畫』『江戸末期の浮世繪』等は大學時代より親炙せり。之を一讀、氏の豊饒なる美的感性に駭目せざる者、孰れにか在らん。巨いなる直感の羽翼を以て、錯綜せる浮世繪の峯嶺上を悠々と飛翔せ...