2024年10月25日金曜日

サントリー美術館「英一蝶」12

もしそうだとすれば、やはりこれは日本文化を考える際のヒントとなりそうです。そこには日本人の子供を純真無垢なるものと見なす観念が大きく働いていた――これが私見です。

幕末明治のころ、わが国へやって来た西欧人がひとしなみに驚いたような、子供を聖なるものとする考え方です。前のブログに、日本における不動信仰流行の基底には、子供聖性観があった可能性を考えてみたいとアップしたことがあります。

地蔵信仰、とくに小僧地蔵の誕生と普遍化にも、同じような背景があるのではないでしょうか。日本における仏教と子供聖性観の強い結びつきは、「坊主」「小僧」という言葉が僧侶を指すと同時に、男の子を指すという事実にも、象徴されているのです(!?)

  

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