2024年5月20日月曜日

世田谷美術館「民藝」5

 

 柳宗悦にとって民藝はレーゾンデートルであり、柳哲学完成のための秘薬であり、存在最後の砦でした。柳はかの文芸雑誌『白樺』の同人――創刊から廃刊に至るまでずっと同人でした。柳の本格的文筆活動は、『白樺』に始まったといっても過言ではないでしょう。

水尾先生によれば、武者小路実篤とともに、論文・随想・批評・紹介・詩・翻訳など、もっとも多くを寄稿しているのですが、幅広い内容の総合誌たらしめるために、エディターとして、またアート・ディレクターとして柳の果たした寄与は少なくなかったそうです。すぐれた著述を数多く世に問いながら、このような実務的能力が豊かに備わっていた点でも、水尾先生は柳を確かに受け継いでいました。

 

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