2024年5月16日木曜日

世田谷美術館「民藝」1

 

世田谷美術館「民藝 MINGEI 美は暮らしのなかにある」<630日まで>

 大阪中之島美術館→いわき市立美術館→東広島市立美術館と巡回してきた特別展が、いよいよ世田谷美術館へやってきました。最近の展覧会としては、チョッと渋い表紙のカタログから、まずは「ごあいさつ」の一部を紹介することにしましょう。

1926年に思想家・柳宗悦らが提唱した民藝は、生活文化運動として発展するとともに、この100年の間に、時代ごとの社会背景と共鳴し、度々取り上げられ、注目を集めてきました。とりわけ近年、エシカル消費に対する意識や、日々の生活を見直す需要が高まったこともあり、暮らしのなかにある美を慈しみ、素材や作り手に思いを寄せる、この民藝のまなざしは、私たちの生活に身近なものとして再認識されています。本展では、民藝について「衣・食・住」をテーマにひも解き、国内のみならず世界各地で柳らが集めた美しい品々役150件を展示します。改めてその源流を知り、民藝が提示する美の基準を知ることで、私たちの生活を豊かにするヒントにつながる機会となれば幸いです。また、柳没後の民藝運動のひろがりとともに、今に続く民藝の産地を訪ね、そこで働く作り手と、受け継がれている手仕事を紹介します。

0 件のコメント:

コメントを投稿

東京美術『日本視覚文化用語辞典』3

  前回、東京国立博物館の特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」を紹介しましたが、実をいうと後期高齢者の僕には「コンテンツ」の意味がよく飲み込めませんでした。しかしこの辞典にはチャンと「コンテンツ」という項目があって、簡にして要を得た説明がなされています。しかも「マーシ...