2024年4月17日水曜日

渡辺浩『日本思想史と現在』5

その先は本書をお読みいただきたいと思いますが、このような大問題を論じながら、得もいわれぬユーモアを感じさせるところがすごい!! 我々が「みずほびと」になったら、「日本銀行」は「みずほ銀行」となって大混乱に陥る――真面目な渡辺浩さんが真顔でおっしゃるから可笑しいんです。これは新しい超日本人論だ!!というのが僕の読後感でした。

坂元ひろ子さんの『中国民族主義の神話――人種・身体・ジェンダー』(岩波書店 2004年)に対する書評「コルセットはいかが」も、渡辺浩さんの面目躍如たる一節です。それは「面白い本をお勧めする」のなかにあります。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

室町のネコ絵6

  この『國華』 1194 号に載る、平田寛先生の國華賞受賞記念講演録「日本仏画の美しさ」にも深く心を動かされます。その感動的な〆の一節を、引用せずにはいられません。 人類の絵画史において、ミケランジェロ絵画の強壮なドラマや宋代水墨山水画のゆるぎない真実を、ひとはすべて偉とす...