とはいえ、中国オタクの江戸文人が闘蟋を楽しんだ可能性は残るかもしれません。中国における闘蟋の組織のなかには、有名な文人結社のメンバーがスポンサーになっていたものもあったそうですから。そのうち瀬川千秋さんの『闘蟋 中国のコオロギ文化』を読んで、改めて虫を闘わせる文化とその楽しみについて考えてみることにしましょう。これが西欧にもあったかどうか、チョット気になるところです。
同じ瀬川千秋さんによる『中国 虫の奇聞集』<あじあブックス>は僕の書架にありますが、「奇聞集」に引っ掛けていうなら「奇書」ですね。蝉、蝶、蟻、蛍、蜂、飛蝗に関する中国人の認識とイメージの悠久なる歴史を読むと、「虫めづる中国の人々」という特別展もすぐできそうですが、果たして「虫めづる日本の人々」みたいにヒットするかな?(笑)
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