ある県の長官である徐聖可が持っていたこの揚補之双幅に、士大夫の楼鑰ろうやくが七言絶句を2首、賛として書き加えたそうです。マイ戯訳で紹介することにしましょう。
誰が植えたか枝まばら 古雅なる岸辺に梅の木を
苫とまを押しやり眺めれば 俗を離れた清らかさ
竹薮から出た梅一枝いっし――その素晴らしさ見てごらん
きっと心に江南の 春の愁いが満ちるだろう
原派 2 代目・原在明の「猫に蝶図」(静嘉堂文庫美術館蔵)をこれまた『國華』に紹介し、それをこのブログにアップしたとき書いたように、猫も蝶も中国語の音通で長寿延命を意味するので、よくセットで描かれました。一方、牡丹に猫を添える取り合せも「正午牡丹」と呼ばれる重要な画題となって...
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