2023年4月25日火曜日

静嘉堂@丸の内「明治美術狂想曲」3

 

まずは黒田清輝の傑作「裸体婦人像」が表紙を飾るカタログから、「ごあいさつ」の一部を引用することにしましょう。

江戸幕府が倒れ、西洋文明が流入した明治時代は「美術」が産声を上げた時代でした。「美術」という言葉が誕生し、西洋風の建築やファッション、油彩画が普及、博覧会が開催され、美術館が初めて開館したのもこの時代でした。一方で、社会の急激な変化は、「廃仏毀釈」といった伝統文化軽視の風潮も生み出しました。

三菱を創業した岩崎彌太郎の弟で、三菱二代社長岩崎彌之助は、明治10年代から刀剣を蒐集し、大名道具を購入するなど文化財の保護に努めます。明治25年(1892)、静嘉堂文庫を創設し、現在、その蒐集品は静嘉堂に引き継がれています。


0 件のコメント:

コメントを投稿

皇居三の丸尚蔵館「近世の御所を飾った品々」7

  もっとも慶長 6 年といえば、友松が桂宮家に出入りし始めたころですから、挨拶代わりの自己紹介、ブッチャケていえば売り込み作戦だったかもしれませんが、これは友松のために言わないほうがよかったかな ( 笑 ) 当時智仁親王は弱冠 22 歳、千年の齢を保ちつねに緑を失わないトキ...