つまり、蘇東坡は他の記述から推定して、その地が古戦場の赤壁ではないことを知っていました。しかし人間の運命を考える舞台として古戦場の赤壁に思いを馳せ、英雄たちの繰り広げたドラマを脳裏に浮かべながらこの賦を詠んだのだろうというのです。
蘇東坡の「赤壁賦」は古来もっとも有名な賦――事物を叙述した韻文ですが、僕が一番好きな詩は、晩唐の詩人・杜牧の七言絶句「赤壁」ですね。「ジャージーチェンシャーティェウェイシャオ……」と暗唱できるので、お馴染み口演ネタの一つなんです(笑) ここでこれまたお馴染みの戯訳を……。
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