2023年1月4日水曜日

和漢朗詠集・酒4

 

もとは一巻の巻子装と考えられ、静嘉堂本以外にも18件が確認されているが、いずれも『和漢朗詠集』下巻の断簡であり、上軸と下軸の間に該当する。

本作の「太田切」という通称は、上軸巻末の跋文から、京都所司代をつとめた掛川藩主・太田資愛すけよし17391805)が旧蔵したと考えられることに由来する。明治時代になり、上軸は田中光顕(18431939)、下軸は図案家・岸光景(18401922)が所蔵していたが、彌之助が入手したと考えられている。


0 件のコメント:

コメントを投稿

東京美術『日本視覚文化用語辞典』3

  前回、東京国立博物館の特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」を紹介しましたが、実をいうと後期高齢者の僕には「コンテンツ」の意味がよく飲み込めませんでした。しかしこの辞典にはチャンと「コンテンツ」という項目があって、簡にして要を得た説明がなされています。しかも「マーシ...