つぎの「花と酒」は美しい花とお酒をたたえた一首ですが、この花が女性のメタファーであることはいうまでもありません。事実、唐寅は女性が大好きでした。吉川幸次郎先生によると、唐寅の奔放不羈は兄弟子の祝允明があきれるほどでした。
道で見かけた美人のあとをつけ、大きな質屋の小間使いと知ると、身分をかくし番頭として住み込み、ついに思いをかなえたという話が、『今古奇観』きんこきかんに見えるそうです。「全然の虚構ではないであろう」と吉川先生はおっしゃっています。
僕は居てもたってもいられず( ´艸`)、逗子市立図書館に駆けつけると、『中国古典文学大系』の『今古奇観』を借り出してきました。
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