この書き出しに続いて、田能村竹田が著わした画論『山中人饒舌』の玉堂に関する一節が出てくるわけです。この引用には、恩師である竹谷長次郎先生の現代語訳を使わせてもらいました。もう30年近く前に書いたものですが、この見方は今も変わっていません――というより、さらに強い確信に変わっています(笑)
玉堂の詩集『玉堂琴士集』<前集><後集>には、お酒をたたえた詩がたくさん収められています。そのなかで、僕がもっとも好きなのは、<前集>の「山行」と題される15首のなかの1首です。「玉堂と酒」では、原詩と書き下しだけでしたので、ここではマイ戯訳を……。
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