先の館長講演は「出会い旅立ち別れの情――日中絵画の流れから――」と題しましたが、そのとき取り上げた優品に、わが静嘉堂文庫美術館が所蔵する中山高陽筆「渓山清興図」があります。自作自賛の七言絶句がとても素晴らしい――とくに酒仙館長にとっては(笑) またまた戯訳で紹介することにしましょう。
破れた窓にボロ机 もの寂しいなぁ!!我が書斎
眠りから覚めチョットだけ 描いてみたのさ山水を
乱れた筆ゆえ他の人が 一顧せずとも構わない
しかし一杯やってから 見れば興趣もぐっと増す
一方、出光美術館も中国・明時代を中心に、皇帝・宮廷用に焼かれた官窯作品や江戸時代に海外へ輸出された陶磁器を有しており、中にはトプカプ宮殿博物館の作品の類品も知られています。 日本とトルコ共和国が外交関係を樹立して 100 周年を迎えた本年、両国の友好を記念し、トプカプ宮...
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