2021年4月17日土曜日

国立能楽堂「能楽と日本美術」1

 

国立能楽堂資料展示室「日本人と自然 能楽と日本美術」<627日まで>

 2021年度国立能楽堂特別展「日本人と自然 能楽と日本美術」が始まりました。実は去年予定されていた特別展でしたが、コロナ緊急事態宣言が出されたため、延期することになってしまいました。今回のはそのリベンジ展というわけですが、内容はさらに磨きをかけられ、面目を一新しての再登場です。カタログも内容・版型ともぐっと立派なものにバージョンアップされています。

僕はゲストキューレーターを依頼され、喜んで引き受けましたが、実際に企画した国立能楽堂の高尾曜さんの尽力で、とても魅力的なおススメ展覧会に仕上がっています。カタログ論文執筆と口演も引き受けたので、2015年の京都国立博物館特別展「琳派 京を彩る」にまさるとも劣らず、僕の心に深く刻まれる展覧会となりました。


0 件のコメント:

コメントを投稿

根津美術館「唐絵」8

   その山水はいわゆる辺角の景という構図になっています。画面の左上から右下に対角線を一本引いて、その左下に近景を描き、右上の余白に遠景を添えて遠近感を視覚化させています。 このような辺角の景は、中国・南宋時代の画院画家である馬遠や夏珪が好んで用いた構図法でした。ですから馬の...