2020年12月16日水曜日

アーティゾン美術館「琳派と印象派」1

 

アーティゾン美術館「琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術」<2021124日まで>

 「饒舌館長」絶対オススメの美術展です。「琳派と印象派? 浮世絵と印象派の間違いじゃ~ないの?」なんて言っている人は、「スマホなんか必要ない。ガラケーで十分だ」などと言っている僕と同じく周回遅れですよ。まずはこの特別展を監修した小林忠さんがカタログに寄せた随論「東西都市文化化が生んだ美術 京・江戸の琳派とパリの印象派」の一節を引用させてもらいましょう。

本展は、日本とヨーロッパ、東西の都市文化が生んだ革新的な画家たちの作品を通して、大都市ならではの洗練された美意識の到達点を比較しつつ見渡そうとする、従来にない斬新な試みを実現するものです。印象派といえば浮世絵の影響が強調されがちですが、実は、ジャポニスムの流行の中で琳派への関心も高まっていたものでした。


0 件のコメント:

コメントを投稿

渡辺浩『日本思想史と現在』7

しかし渡辺浩さんは、先行研究が指摘した二つの点について、高橋博巳さんの見解が示されていないことが、やや残念だとしています。その先行研究というのは、大森映子さんの『お家相続 大名家の苦闘』(角川選書)と島尾新さんの『水墨画入門』(岩波新書)です。 僕も読んだ『お家相続 大名家の苦闘...