秋懐 二首 その1
ひとひらの雲 空の果て 木々 鮮やかに紅葉し
時に感じて見下ろせば 旅人[りょじん]の心 悲しみに……
落ち葉 散り敷く高殿に 光陰矢のごと流れゆき
大海の靄[もや]果てしなく 愁いもいよいよ深くなる
酔えば隠者の庭の菊 採って夕餉[ゆうげ]のおかずとし
病気がちにて髪の毛に 秋の霜さえ見え始む
要領悪い役人が 傲慢不遜となじられて
髪 振り乱し歌いつつ 彷徨[さまよ]うさまは楚の狂人
荻生徂徠「楽寿君侯の早春の高作 落梅花を賦す に 和し奉る」 花咲く梅の古き木の 東の宴席 曲水に 浮かぶ杯 美酒たたえ たけなわの春 映したり 風に花びらヒラヒラと 散るさまにふと興 覚 ゆ 一体いずこの笛の音に 誘われ飛んでゆくのやら
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