2020年6月13日土曜日

梅棹忠夫『知的生産の技術』6



しかしさすが『朝日新聞』――「もっとも、当時、梅棹が希望もこめ予想した情報社会は曲がり角に立っている」と、『知的生産の技術』が見逃していた問題点を鋭く指摘しています。とはいえ、フェイクやヘイトという醜い負の側面をあらわにするようになった情報社会に対し、来月没後10年を迎える梅棹先生がご存命であったら、きっとすぐれた解決策を提示してくださったにちがいありません。
先日アップしたように、最近僕は、「行路の画家蕪村――横物三部作試論」という妄想と暴走()を『國華』に寄稿しました。もちろん執筆に際しては、カードボックスから「蕪村」のカードを全部抜き出してきて、1枚1枚ながめていきました。横物三部作を実際に見たときの臨場感がまざまざとよみがえってきたことは、いうまでもありません。

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