2020年5月25日月曜日

石守謙「物の移動と山水画」(『國華』)1


石守謙「物の移動と山水画――日本摺扇の西への伝播と扇面山水画の明代中国画における流行――」上下(『國華』14931495号)
 石守謙さんは台湾を代表する芸術史研究者です。台湾大学芸術史研究所所長、故宮博物院院長をつとめられ、現在は中央研究院歴史言語研究所で研究にいそしんでいらっしゃいます。僕はその研究から多くを学ばせていただいてきました。僕だけではありません。日本を含めて東アジアの美術を研究していれば、石守謙さんのお名前を知らない人はいないでしょう。
学んだだけではなく、長い間親しくさせてもらってきました。台湾を訪れたとき、何度か台北世界貿易センタービル最上階のレストランで、最高の中華料理をご馳走になりました。そこで僕は、石守謙さんが東京文化財研究所の国際シンポジウムに参加されたとき、感謝を込めて鶯谷のおいしいラーメンをご馳走したのでした() 僕たちは親しみを込めて、「せきしゅけん」ではなく「いしもりけん」とお読みすることもあります。
   本来なら「石守謙先生」とお呼びすべきところですが、お元気な方は「さん」、鬼籍に入られた方のみ「先生」とするという「饒舌館長」のルールに従うことをお許しください。

0 件のコメント:

コメントを投稿

渡辺浩『日本思想史と現在』11

渡辺浩さんの著作を拝読すると、恩師・丸山真男先生に対する尊崇の念が行間からも感じられます。スチューデント・エヴァリュエーション――学生による先生評価も世の流れですから致し方ないと思いますが、学問における師弟とはこうありたいものだと、襟を正したくなります。 丸山真男先生といえば、 ...