2020年5月21日木曜日

シャンフルーリ『猫』7




 「女がネコに似ているのではない。ネコが女に似ているのだ」という名言?を思い出しますが、「補遺」には「日本の画家、北斎」という1章があります。北斎と『北斎漫画』に対する熱烈なオマージュが捧げられ、それから採ったという猫の絵が掲げられています。

もっとも、これはシャンフルーリの勘違いで、「この猫の絵は『浮世画譜』にあるもので、正しくは歌川広重の作。『北斎漫画』と混同している」という加藤さんの注記が加えられています。しかしそのことを取り立てて非難するのはナンセンスであって、シャンフルーリは北斎や広重、国芳を含めて、日本の浮世絵師たちが描き出したネコの素晴らしさに驚いているのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

出光美術館「トプカプ・出光競演展」2

  一方、出光美術館も中国・明時代を中心に、皇帝・宮廷用に焼かれた官窯作品や江戸時代に海外へ輸出された陶磁器を有しており、中にはトプカプ宮殿博物館の作品の類品も知られています。  日本とトルコ共和国が外交関係を樹立して 100 周年を迎えた本年、両国の友好を記念し、トプカプ宮...