2020年3月8日日曜日

畠堀操八『富士山・村山古道を歩く』2



平安末期に開かれたという富士山最古の登山道が村山古道ですが、100年ほど前に廃道になっていました。畠堀さんが中心となって、この村山古道をみごと復活させたのです。本書は復活者みずからが書いたガイドブックですが、読み物としてもハイレベル、広くオススメするゆえんです。

畠堀さんの登山哲学が、とても分かりやすく語られています。本書を手に村山古道を歩けば、まつわる歴史も一緒に学ぶことができるでしょう。10もあるコラムも必読です。先日「お酒をほめる和歌」を連載しましたが、畠堀さんも嫌いじゃないらしく、第1章には「元気よく『アルコ』う」という駄洒落の一節まであります(!?) 本書の見返しにある畠堀さんのプロフィールを、そのまま掲げておきましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿

東京美術『日本視覚文化用語辞典』3

  前回、東京国立博物館の特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」を紹介しましたが、実をいうと後期高齢者の僕には「コンテンツ」の意味がよく飲み込めませんでした。しかしこの辞典にはチャンと「コンテンツ」という項目があって、簡にして要を得た説明がなされています。しかも「マーシ...