2020年3月7日土曜日

畠堀操八『富士山・村山古道を歩く』1



畠堀操八『富士山・村山古道を歩く<新版>』(風濤社 2013

 畠堀さんは僕と同い年の実に愉快な山男です。あくまで山男、アルピニストなんかじゃ~ありません。かつて見て、あぁいい映画だなぁと思った、木村大作監督の「剱岳 点の記」でいえば、中村トオルが演じた小島烏水ではなく、香川照之がやった長次郎――いまも長次郎谷に名前を遺す山案内人の感じです。

畠堀さんを紹介してくれたのは、いまは亡き天羽直之さん――何度も「饒舌館長」に登場してもらっている天羽さんです。ある時、飲みながら「俺の若いときの自慢は槍ヶ岳単独行だ。もちろん夏だよ。冬だったら、俺なんか死んじゃうよ」というと、「それじゃ~おもしろい山男がいるよ」といって会わせてくれたのが畠堀さんでした。そのとき畠堀さんから、著書『富士山・村山古道を歩く』をプレゼントされました。

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