2020年3月1日日曜日

お酒をほめる和歌2



[しるし]なき物を思はずは一杯[ひとつき]の濁れる酒を飲むべくあるらし

酒の名を聖[ひじり]と負[おわ]せし古[いにしえ]の大き聖の言[こと]のよろしき

[いにしえ]の七の賢[さか]しき人どもも慾[]りせしものは酒にしあるらし

[さか]しみと物いふよりは酒飲みて酔[えい]泣きするしまさりたるらし

言はむすべせむすべ知らず極まりて貴[とうと]きものは酒にしある

なかなかに人とあらずは酒壷に成りにてしかも酒に染みなむ

あな醜[みにく][さか]しらをすと酒飲まぬ人をよく見れば猿にかも似る

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