2019年3月5日火曜日

追悼ドナルド・キーン先生 5


2008年は源氏物語一千年紀という節目の年にあたっていました。キーン先生はそれを記念するプロジェクトの呼びかけ人となって活躍されましたが、その前年に、僕もちょっとお手伝いしている鹿島美術財団の美術講演会に、特別講師をお願いしたのです。

その講演会のテーマが『源氏物語』に決まったので、お忙しいことは重々承知のうえで、どうしてもキーン先生にご登壇いただきたかったのです。この美術講演会が大変な人気を集めたことは、改めていうまでもありません。

もちろん、『源氏物語』一千年紀プロジェクトも成功裏に終了し、『源氏物語』がはじめて『紫式部日記』に現れるという111日が、「古典の日」に決まったのでした。2015111日から2日にわたり、京都国際会館で開催された琳派400年記念祭フォーラムと国際シンポジウムについては、すでに「K11111のブログ」にエントリーしたことがありますね。

0 件のコメント:

コメントを投稿

根津美術館「唐絵」7

  そのころ日本の禅僧がたくさん元に渡りましたし、長くかの地に留まり、中国文化を持ち帰った場合も大変多いのです。 流行する題画詩も彼らによって日本へもたらされた可能性が高いという指摘は、正鵠を射るものです。(略) このような島田修二郎先生の名論文を読むと、詩画軸こそ詩画一致で...