2018年11月6日火曜日

京都国立博物館「京の刀」2


 僕が日本刀を見るとき、もっとも興味を感じるのは、その美しい反りです。それについては、去年新春、わが静嘉堂文庫美術館で開催した「超日本刀入門」の紹介を、旧「K11111のブログ」にアップしたときに書きました。これを再録いたしますので、すでにお読みになった方はスルーしていただいて結構です。ただ最後に、ちょっと補足を加えたいと思っていますが……。

岩崎弥之助は三菱の創立者・岩崎弥太郎の弟です。この「超・日本刀入門」のサブタイトルに「明治のサムライ実業家、秘蔵のコレクション」と謳ったのは、この岩崎家が土佐藩主・山内家の武士だったからです。

 日本刀は日本独自の武具です。世界に誇るべき美術であり、工芸です。もちろん、その源泉は中国に求めることができます。日本美術のオリジンは、多く中国に発するのですが、日本刀も例外ではありません。

0 件のコメント:

コメントを投稿

出光美術館(門司)「琳派の系譜」8

この二つの松は、『万葉集』『古今和歌集』の二集にたとえられ、松の葉の栄えは和歌の言の葉の栄えを意味し、つまりは天下泰平の象徴だというのである。 老人はなお松の徳をさまざまに物語り( クセ )、自分たちこそその松の精だと名を明かし、先に住吉へ行って待っていると言い残して小舟で 沖 ...