2018年11月3日土曜日

静岡県立美術館「幕末狩野派展」5


描表装というと、江戸琳派の場合がよく知られていますが、絵画性の強い鈴木其一などより、表装裂のように描いてしまう涅槃図の場合が思い出されて、興味尽きないものがありました。涅槃図の描表装には、釈迦に対する尊崇の念が込められていたにちがいありませんが、栄信の「桃鳩図」では徽宗に対するオマージュの気持ちであったかもしれません。

あるいは、現代のトリックアートに通じる、幕末の遊戯的美意識の方を重視すべきでしょうか? しかし「僕の一点」に選んだのは、こんな美術史的問題のためじゃなく、これなら我が家の壁に掛けて、一杯やるときに楽しめるからです。狩野一信の「五百羅漢図」じゃ我が家の壁に掛かりませんし、たとえ掛ったとしても、悪酔いしちゃうかも()

0 件のコメント:

コメントを投稿

今や北斎・広重とともに「風景版画の3H」とたたえられる川瀬巴水を中心とする新版画展が三菱一号館美術館で開催中です!! 9

    藤原さんとジェミニ AI が説くサウダーデ は 、 巴水の絵画世界そのもの で はありませんか!!   ほとんど重なり合う と いっても 過言ではありません。 僕は巴水を「サウダーデの風景版画家」と呼びたい誘惑に駆られるのです。   日本語で「望郷の風景版画家」とか「郷愁...