2018年9月10日月曜日

岡田米山人・お酒の詩1


かつて東大美術史研究室の紀要『美術史論叢』20号に、僕の大好きな岡田米山人を取り上げて、「米山人伝小考」という拙文を寄稿したことがあります。文字通り拙文ではありますが、ちょっとは新知見も含まれているようにも思い、先日お知らせした拙文集『文人画 往還する美』に収録することにしました。ちょうど今、その校正が終わったところです。

この拙文を、文化12(1815)1116日、72歳の米山人が描いた「携酒遊景図」の自賛から、僕は書き始めました。「携酒遊景図」は、『文人画粋編』15<岡田米山人>に載っていますが、実際に見たことはありません。しかし、その図版からだけでも、とても出来栄えのすぐれた米山人の一作であることが分かるのです。

その賛は前書きと、七言絶句からなっています。前書きを現代語に直し、詩の方はまたまた毎度おなじみの戯訳で紹介したいと思います。


0 件のコメント:

コメントを投稿

ブータン博士花見会5

  その結果でしょう、現在ごく限られた場所でしか、太白は見られないそうです。そのうちの一つが新宿御苑で、去年ブータン博士の解説を聞きながら、その得もいえぬ気品に満ちた白さに見惚れたことを思い出したのでした。 阿部菜穂子さんの『チェリー・イングラム 日本の桜を救ったイギリス人』...