2018年6月19日火曜日

優先席8


もっとも、女性専用車両は逆差別であるという主張もあります。事実、あえて乗り込んで――これを任意乗車というそうですが――それを主張し、ニュース種になった男性もいらっしゃいます。女性専用車両でもこのような意見があるわけですから、生活弱者特定車両になったら、逆差別論はさらに強くなるかもしれません。

しかし、優先席問題に正邪善悪はなく、多数決もしくは多数決的ムードで決まっていくというのが、僕の考えであり、事実そうなっていると思います。改めて考えることになるでしょうが、優先席付近では、混雑時、携帯電話の電源を切るという決まりも、多数決的ムードによって、まったく無視されているでしょう。

生活弱者特定車両は、電車を利用する人の半数以上から支持されるのではないでしょうか。女性専用車両の場合と同じく、あえて乗り込んで逆差別論を主張される方が出るかもしれませんが、多数決的ムードによって無視されるか、淘汰されていくことでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿

追悼シンポジウム「高階秀爾館長と大原美術館」8

  尊敬して止まぬ文人画家・祇園南海が「五老峰図」を描いたとき、李白の「廬山の瀑布を望む」を心に浮かべていたことは指摘するまでもありません。しかし、五老峰から一望千里の風景を写生する虎次郎の頭上にも、李白が降臨したことでしょう。僕は李白の絶唱を中国語でつぶやくように暗唱しながら、...