2018年5月11日金曜日

根津美術館「光琳と乾山」6


  屋根でついばむミミズクは 不思議な力持っており

  アシダカグモが吉兆を 告げれば必ず顕われる

  魚やエビをとるチャンス 密かにうかがう鵜は黒く

  輝くようなシラサギは 塵やあくたを寄せつけず

  機[はた]織るようにキリギリス 鳴くが機など見も知らず

 「種まけ」と鳴くカッコウも 種まきしたこと絶えてなし

  器用貧乏ムササビが 笑う子育て下手なハト

  100本足のムカデたち 嗤う「あしなえスッポン」と

  老いたハマグリ体内に できた真珠が邪魔となり

  棲んでる小虫にゃ酒がめの なかが天地さ でっかいぞ

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根津美術館「唐絵」8

   その山水はいわゆる辺角の景という構図になっています。画面の左上から右下に対角線を一本引いて、その左下に近景を描き、右上の余白に遠景を添えて遠近感を視覚化させています。 このような辺角の景は、中国・南宋時代の画院画家である馬遠や夏珪が好んで用いた構図法でした。ですから馬の...