2017年11月6日月曜日

泉屋博古館分館「典雅と奇想」1


泉屋博古館分館「典雅と奇想 明末清初の中国名画」(1210日まで)

 先日紹介した我が静嘉堂文庫美術館「あこがれの明清絵画」とのコラボレーション展です。僕たちは同じく明末清初の中国絵画をテーマに選び、ほぼ期を一にして特別企画展を開催し、この豊饒にして刺激的なアートを、心行くまで満喫していただこうと思って企画しました。半券割引や「ぐるっとパス」を使って、両館を回っていただければ、きっと新しい中国絵画の世界にいざなわれることでしょう。

静嘉堂展が日本目線に軸足を置くのに対し、泉屋博古館分館展は本家目線であると言ってよいかもしれません。泉屋博古館コレクションのほか、他館からの名品も加えられ、「典雅と奇想」というタイトルにふさわしい特別展に仕上げられています。

 「僕の一点」は、石涛の「黄山八勝図冊」(泉屋博古館蔵)です。神が創ったとしか思えない不思議なフォルムの峰々が続く黄山――それが石涛の胸底で異常発酵を遂げています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブータン博士花見会3

  イングラムはサクラの美に魅入られたイギリスの園芸家で、「チェリー・イングラム」という愛称を捧げられたほどでした。 1926 年、再び日本にやってきたイングラムは、日本人の関心が派手なサクラに向けられ、珍しい品種はないがしろにされて、本来の多種多様性が消滅しかかっている日本のサ...