『國華』新版画特輯号には、その再評価をリードしてきた千葉市美術館の西山純子さんと、東京都江戸東京博物館の小山周子さんが素晴らしい論文を寄稿しています。お二人とも新版画の誕生に際し、きわめて重要な役割を果たした知識人として小島烏水こじまうすいをあげています。拝読してこれをはじめて知ったとき、僕は驚くとともに快哉を叫びたいような気持ちになりました。
小島烏水はこれまた尊敬して止まない、浮世絵研究者にしてアルピニストだったからです。かつて大修館から『小島烏水全集』が発刊されたとき、編纂者の近藤信行さんから、その13巻月報に一文を寄せるよう求められたことがありました。僕は「烏水氏と私」と題して思い出を書くことにしたのですが、オマージュを込め、烏水の美しい文体と正字を真似て擬古文にしたんです。書き出しの数節を紹介しますので、文字どおりご笑覧ください。

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