2026年1月15日木曜日

サントリー美術館「NEGORO」18

 


 「福富草子」の主人公は高向秀武たかむこのひでたけ、下級に近い仕丁していのように思われます。貧乏暮らしにほとほと愛想が尽きた秀武は、女房の勧めで御幣ごへいと奉納品を調えると、ある神社に参詣して一心に願をかけるのですが、秀武に従う男の子が振り分けに担ぐものをみると太鼓樽と唐櫃なのです。 

その太鼓樽が「僕の一点」の太鼓樽と瓜二つ、太鼓樽はこんな風も用いられたことが分かります。もっとも本展に出陳された「福富草子」は江戸時代後期の部分的模本で、太鼓樽写し取られていますが、それだけを切り取ったような描写です。どうしても春浦院本を見なければなりません。 

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