2025年12月25日木曜日

サントリー美術館「NEGORO」7

 

 小松氏は大変興味深い一話から巻頭論文を始める。東京国立博物館では、根来や根来塗が俗称であるとして、典型的作品であっても、題箋には「漆塗」「朱漆塗」と表記することが慣例となってきたという。小松氏は漆が塗料として誕生した歴史を遺品と文献の両面から明らかにしたあと、根来塗と直接的につながっていく朱漆塗の器物について、さらに絵画作品に描かれた朱漆器の画証も加えてその系譜を跡づけた。
 続いて先の『毛吹草』以下、黒川真頼の『工芸志料』に至る根来塗の文献資料を紹介したが、『工芸志料』については、その意義を認めつつも、今日に至るまで根来塗の定義が明確でない一因がここに発することを指摘している。

0 件のコメント:

コメントを投稿

オチャケならぬお茶が大好きな方々に絶対おススメの「出光美術館蔵 茶道具名品展」が大倉集古館で開かれています!! 12

  それだけではありません。 それを我が国で幽玄なる芸能に昇華した能謡曲「項羽」 に、 より一層 注意を注ぎたい心持ちになってきたのです。その意味からも、先の『能狂言事典』に「異国の英雄を主人公にし、後ジテ・ツレにいくぶんかのエキゾティシズムを感じさせるが、構想は多分に日本的で、...