ところが『続風流線』は297ページ、前編の『風流線』と合わすと実に627ページもあるんです。短編しか読んだことのない僕は、鏡花にこんな長篇があるなんて、チョッと信じられませんでした。『鏡花全集』第8巻には解説がないので、ネットで調べると新聞の連載小説であることが分かりました。それでさすがの鏡花も、サッと切り上げることができなかったのでしょう。あるいは読者からの反響に鼓舞されたのでしょうか。
しかも長いだけじゃ~なく、話の内容がきわめて錯綜しており、登場人物も多いので、メモを取りながら読みました。『源氏物語』や『カラマーゾフの兄弟』には登場人物リストがありますが、『続風流線』にそんなものはないんです。
しかも鏡花特有の省略や飛躍、洒落や象徴的表現の連続で、よく理解できない箇所が次々に出てくるんです。「超訳」がほしいなぁと思いながら、丸3日かけて正続を何とか読了しましたが、英朋に献杯するどころの話じゃ~なくなってしまいました(´艸`)
0 件のコメント:
コメントを投稿