題名だけじゃ~ありません。鈴木先生が中心になって編集した、『北斎読本挿絵集成』3(美術出版社)には『勢田橋龍女本地』が収められています。その素晴らしいコロタイプ図版を見ていたはずなのに、完全に忘れていたんです。ところがさすが荒川正人さんです。この読本のなかに、「酔余美人図」とほとんど同じ姿態の美人が描かれていることを発見したのです。しかもそれが、有名な荘子胡蝶の夢をイメージソースとしているというのです。
この発見が僕の興味をとくに引いたのは、ちょうどいま柳沢淇園(柳里恭)の「睡童子図」などを取り上げつつ、いわゆる文人画の書画一致思想――僕にいわせれば書画補完思想について拙文を書いているところだったからです。
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