2024年2月15日木曜日

東京国立博物館「本阿弥光悦の大宇宙」2

 

 「僕の一点」には、改めて本阿弥光悦と俵屋宗達のコラボ傑作「鶴金銀泥下絵三十六歌仙和歌巻」(京都国立博物館蔵)を取り上げることにしましょう。今回は全巻一挙公開!! ただ黙って覗きケースに沿い静かに歩を進めましょう。それが最高の鑑賞法です。心で感じてください。余計なことを考えることは一切不要です。

しかし、それじゃ~何となく心もとないと思う方は、帰宅してから河野元昭編『光悦 琳派の創始者』(宮帯出版社 2015年)を、これまた静かにひもといてください。そして僕の「光悦私論」に目を通してください。とくに「金銀泥下絵和歌巻」の章を読んでください。今度は頭でその素晴らしさを理解することができるでしょう。

  ヤジ「結局、オマエの本を宣伝しているんじゃないか!!

1 件のコメント:

  1. 失礼ながら、この和歌巻について「心で感じてください。余計なことを考えることは一切不要です。」と言われるようなことが、肝心の光琳の本質理解が未だに不十分となっている原因なのではないでしょうか。

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皇居三の丸尚蔵館「近世の御所を飾った品々」5

もちろん、中世に入れば山上憶良の歌は忘れ去られ、画家や鑑賞者に意識されることなく、記憶の残滓が脳内のどこかに沈殿しているに過ぎなくなっていたことでしょう。 しかし、憶良の歌のDNAだけは伝えられていたように思われてなりません。例えば 俵屋宗達の傑作「松島図屏風」(フリーア美術館蔵...