子どものころ長谷川町子や福井英一や杉浦茂は、読むだけじゃ~ありませんでした。コピーして自分の作品集を作り、友だち同士で見せ合うんです。作品集といってもノートやスケッチブックではありません。新聞に入ってくる折り込み広告の裏を使いました。
今は両面刷りがほとんどですが、そのころ折り込み広告はたいてい裏白でした。それを袋とじにしてノートみたいにするのですが、ホチキスはまだ珍しく、大和糊でくっ付けたような気がします。しかし、漫画家になろうと真剣に思った畏友・山本勉さんのように、みずからストーリーを考えて描くことは絶えてなく、もっぱらコピーでしたね。やがて中学に入るころにはコピー熱も冷めて読むだけになり、そのうちマンガから離れていきました。
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