2023年7月20日木曜日

『荻生徂徠全詩』第2巻8

 

荻生徂徠「猗蘭台いらんだいに集う。韻を金の字に分かたる」

 宴うたげにゃ賓客 本多邸 夏の日差しも翳かげるころ

 水無月なれど襟元に 快い風 吹き渡る

 豪壮華麗な大広間 歌声 響き渡るあと

 才華あふれる詩が続き もちろん酒もジャカジャカと……

 高雅な「白雪」――真価 知る 宋玉みたいな文人や

 絶対 お金じゃ釣られない 郭隗かっかいみたいな高士たち

 みんな詩文や学問で 互いに親しき友となる

 世俗 侮蔑ぶべつの心情が 酔えば酔うほど高揚す


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