2023年5月22日月曜日

『國華』池大雅特輯号10

 

山市晴嵐(呉志淳「題小山水景二首 其一」)

  どこへ行くのか渡し舟 誰かが堤で訊いている

  仲春 二月 かの渭城いじょう 東湖の柳は芽吹きたり

  老人 独りそんな絵を 異郷でながめていたところ

  旅立つ友へ餞はなむけに 贈った柳を思い出す

 大雅は詩人の名を「呉忠淳」と書いていますが、これは明の詩人である「呉志淳」が正しいのです。かつて鄭麗芸さんの著書によって教えられましたが、もちろん「中華詩詞網」でも正しく出てきました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

皇居三の丸尚蔵館「近世の御所を飾った品々」6

 友松は晩年、桂宮家を創始した智仁 ともひと 親王のもとにしばしば出入りし、押絵の注文などを受けていたことが、記録から明らかになっているからです。畏友・河合正朝さんの『友松・等顔』<日本美術絵画全集 11 >(集英社  1978 年)によると、桂宮淑子 すみこ 関係の記録にある「...