大雅の「漁楽図」が傑作であることは改めて言うまでもありませんが、椿山の「江山漁楽図」もすぐるとも劣らぬ出来映えを示しているのではないでしょうか。椿山はこの「江山漁楽図」に七言絶句の賛を加えています。またまたマイ戯訳で……。
女房にょうぼと子どもの数家族 でも使える網イッチョだけ
舟が彼らの家となり 川が彼らの敷地なり
江南 江北 山並みは 墨絵のように美しい!!
その舟歌に送られて 夕日が静かに沈んでく
その山水はいわゆる辺角の景という構図になっています。画面の左上から右下に対角線を一本引いて、その左下に近景を描き、右上の余白に遠景を添えて遠近感を視覚化させています。 このような辺角の景は、中国・南宋時代の画院画家である馬遠や夏珪が好んで用いた構図法でした。ですから馬の...
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