とくに佐藤康宏氏がはじめて紹介した蕪村筆「倣唐寅夏山訪隠図」の意義は、きわめて大きいものがあります。このような唐寅への尊敬を高めた契機として、仮託本ともされる『唐六如先生画譜』があったようにも思われます。
さらに唐寅は明時代を代表するすぐれた詩人でもあり、それは画家にして俳諧師であった蕪村の生き方とまったく同じでした。しかも唐寅はみずから「江南第一風流才子」と名乗った自由人でしたから、それも蕪村が強く憧れ、理想とするところだったにちがいありません。
さらに「逢へらくは玉の緒しけや恋ふらくは富士の高嶺に降る雪なすも」というバージョンもあるそうです。つまり「あの子と逢う間の短さは玉の緒ほどにも及ばないのに、別れて恋しいことは、富士の高嶺に降る雪のように絶え間ないよ」となりますが、これじゃ~本展示とまったく関係なき一首になってしま...
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