最後に、日本東洋のすぐれた文化と美しき伝統を愛して止まなかった岩崎家の象徴として、小弥太の句集『巨陶集』『早梅』から五句ほどを選び、また和歌一首を添えつつ筆を擱くことにしよう。
天平の昔なつかし曼珠沙華
散る花や静かに座[おわ]す廬舎那仏
貫之の歌切は何んと梅の宿
古きものいとしむ心秋の雨
枯れしもの皆美しや冬の雨
理[ことわり]にのみ生く人は天地[あめつち]のまことの情[こころ]知りがてぬかも
「斗酒なお辞さぬ益荒男のような力強さ」もそのはず、もともと酒器であったらしく、かの酒仙詩人・李白の字 あざな ・太白を借りて「太白尊」とも呼ばれました。「尊」とは「樽」と同じ意味で、お酒を入れる容器のことです。李白尊者という意味じゃ~ありません。 このような器形を吐魯瓶 ...
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