2020年7月23日木曜日

三菱一号館美術館「画家が見たこども展」6



ボナールは生きる喜びを謳った画家として有名ですが、この屏風では、乳母の周りで輪回し遊びをしている子供たちをとおして、その喜びが謳われているように感じられます。キャプションによると、ナビ派は「日本かぶれのナビ」と揶揄されたそうですが、その代表こそボナールでした。日本かぶれといえば、私たちが気恥ずかしくなるような日本礼讃の手紙を書き残したゴッホが思い出されます。
いいかね、彼らみずからが花のように、自然の中に生きていくこんなに素朴な日本人たちがわれわれに教えるものこそ、真の宗教とも言えるものではないだろうか。日本の芸術を研究すれば、誰でももっと陽気にもっと幸福にならずにはいられないはずだ。われわれは因習的な世界で教育を受け仕事をしているけれども、もっと自然に帰らなければいけないのだ。(岩波文庫『ゴッホの手紙』)
しかしボナールも、負けず劣らずであったのでしょう。この屏風の子供たちも、浮世絵のなかの子供たちと、同じ時空のなかで遊んでいます――なんて言ったら、またまた河野節だと笑われちゃうかな()   

0 件のコメント:

コメントを投稿

今や北斎・広重とともに「風景版画の3H」とたたえられる川瀬巴水を中心とする新版画展が三菱一号館美術館で開催中です!! 8

サウダーデというのは、ポルトガル人特有の感情を表わす言葉として、よく引用されるものである。対応する日本語や英語はないが、「愛する人やものの不在により引き起こされる、胸の疼くような、あるいは甘いメランコリックな思い出や懐かしさ」と言われている。望郷、懐かしさ、会いたいが会えない切な...