2020年3月5日木曜日

お酒をほめる和歌6



この春三も酒仙ジャーナリストだったらしく、つぎの一首などは、その面目躍如たるものがありますね。もっとも、本当に春三の歌かどうか、確証はないそうですが……。

酒のめばいつの心も春めきて借金取も鶯の声

このような『万葉集』以来受け継がれてきた讃酒和歌の伝統は、現在も生きているようです。先日の「朝日歌壇」には、馬場あき子さんと佐々木幸綱さんによって、讃酒和歌が讃酒も、いや、3首も選ばれていました。残念ながら第一席ではありませんでしたが、僕が選者ならみな第一席ですね(笑)

 酒好きのわれ海量[ハイリャン]と呼ばれたり中国滞在の日々は楽しき
 早世の部下の通夜より帰り来し夫は静かに杯重ねをり
 酒のめぬ妻が脱皮を繰り返し我より強い蟒蛇[うわばみ]になる

*『偉人暦』では「柳川春三」と書き、名前には「しゅんぞう」とルビを振っています。しかしウィキペディアで検索したところ、「柳河春三」とあり、「しゅんさん」と読んでいます。どちらが正しいのでしょうか。あるいは、どちらでもいいのでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿

富士山世界遺産センター「日本三霊山の砂防」5

さらに「逢へらくは玉の緒しけや恋ふらくは富士の高嶺に降る雪なすも」というバージョンもあるそうです。つまり「あの子と逢う間の短さは玉の緒ほどにも及ばないのに、別れて恋しいことは、富士の高嶺に降る雪のように絶え間ないよ」となりますが、これじゃ~本展示とまったく関係なき一首になってしま...