綺羅星のごとく傑作が並び、名画が覇を競い合うようなアーティゾン・コレクションのなかでは、きわめて地味な作品ですが、すごくいい!! ムアといえば、何といってもパリにあるユネスコ本部の「横たわる人体」ですが、それと呼応するようなたくましい生命力を感じさせてくれます。
石に生命力を感じるなんて変じゃないかといわれるかもしれませんが、かつてストーンヘンジを実際に見て感じ取った、雄々しいエネルギーが的確に造形化されているんです。
現代彫刻の古典とも称されるムアの彫刻作品には、「大地から立ち上がるような生命力に満ちたイメージ」などというオマージュが捧げられますが、ストーンヘンジは文字通り大地から立ち上がっているじゃ~ありませんか!! それは石という無機物に、永遠の生命を見出してきた東洋の感覚とも共鳴しています。
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