2019年10月11日金曜日

東京ステーションギャラリー「岸田劉生展」10


四十代終りころ、北斎は横中判の洋風風景画を五点ほど発表するのだが、題名のほか、落款も「ほくさゐゑがく」と平仮名で入れている。それらを横書きにして、あたかも欧文のように見せている。北斎は早くから浮絵に関心を示していたが、その透視図法に陰影法を加えて、洋風的雰囲気をさらに強めている。もくもくと湧き上がる雲、横に伸びる人間の影、周囲を囲むタイル風装飾など、みな洋風を強調する仕掛けである。北斎が洋風画家・司馬江漢に入門したという憶説がうまれたのも、なるほどと思われる。

そのうちの一点が「くだんうしがふち」で、田安御門の前から俎坂へ向かって下る九段坂と、その南側に広がる牛ヶ淵を視野に収めている。

0 件のコメント:

コメントを投稿

北斎をネタにした斬新な見方の浮世絵版画展が今すみだ北斎美術館で開催中❣❣❣15

  ……とここまで書いて、そういえば前にも韓愈の「左遷せられて藍関に至り姪孫の湘に示す」に戯訳を付けたことがあったなぁと思い出しました。 「汝」を韓湘とする 旧訳の方がいいような気もするので、アップさせてもら うことにしましょう 。    上奏文を朝方に 一通上げたよ朝廷へ   ...