2019年8月18日日曜日

東京藝術大学大学美術館「円山応挙から近代京都画壇へ」


東京藝術大学大学美術館「円山応挙から近代京都画壇へ」<929日まで>


 絶対オススメの江戸絵画展です。いや、円山応挙→円山派→円山四条派→近代京都画壇という大きな京派絵画の潮流をテーマに据えた特別展ですから、江戸近代絵画展といわなければなりません。

すでにアップしたように、今年僕は、NHK文化センター青山教室で、「1年で学ぶ教養シリーズ 絶対オススメ12選<魅惑の日本美術展>」なるカルチャー講座をやっています。今月の絶対オススメ展にはこれを選び、先日ミズテンでしゃべり、今日816日にはじめて拝見させてもらいました。

古田亮さんが企画する特別展なら絶対間違いないだろうという予想がズバリ的中、しかも我が静嘉堂文庫美術館が大切にしている応挙筆「江口君図」が錦上花を添えています。こんなうれしいことはありません。

今回の目玉は兵庫県香住の大乗寺が誇る障壁画です。円山派の展覧会場とたたえられる大乗寺の障壁画から、主要部分がほとんど上野へやってきたんです!! 卒論で応挙を取り上げた僕が最初にお邪魔したのは1966年、それが縁となって『國華』945号大乗寺の絵画特輯号にも執筆することになった、思い出深いお寺の障壁画です。

地形の関係からでしょうか、大乗寺客殿は西に面して建っています。その中心となる西側3室は、中央が応挙筆「松に孔雀図」、右脇が呉春筆「四季耕作図」、左脇が応挙筆「郭子儀図」となっています。そのコンセプトは福禄寿だというのが持論です。つまり郭子儀­=子福、四季耕作=俸禄、松に孔雀=長寿になっているというのがマイ独断なのですが、しかしこういうのは当たるも八卦、当たらぬも八卦、聴講者の皆さんも「?」という感じだったかな( ´艸`)


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