2018年12月11日火曜日

イセ・ベトナム・シンポジウム「現代アートと伝統」5


 午後2時から、いよいよ本番のシンポジウムです。モデレーターの安村さんが「日本美術の5つの切り口」、続いて僕が「曜変天目と偶然の美」、そのあとベトナムでアート・プロデューサーとして活躍している遠藤水城さんが「現代美術と工芸の新たな出会い」、コーヒーブレークを取ることもなく、ベトナム工業美術大学副学長のダン・マイ・アインさんが「現代応用美術における伝統の要素」、最後に同大学教授のパン・タン・ソンさんが「ベトナム・セラミック・デザインの特性」と題して発表を行ないました。

熱演に次ぐ熱演が続き、安村さんをハラハラさせましたが、さすが名モデレーター、ちょっと時間を延長させただけで、ピタッとうまく収めたのはお見事でした!!

「日本工芸の特徴として、すでに偶然性とシンプリシティーがあげられましたが、いまスライドを拝見すると、ベトナムの工芸にもそれがうかがわれるように思いました。この点について、ダン先生、ソン先生のご意見をお聞きしたいと存じます」と、お二人にマイクを向けた僕の質問も、なかなかよかったのかな(!?)

0 件のコメント:

コメントを投稿

根津美術館「唐絵」8

   その山水はいわゆる辺角の景という構図になっています。画面の左上から右下に対角線を一本引いて、その左下に近景を描き、右上の余白に遠景を添えて遠近感を視覚化させています。 このような辺角の景は、中国・南宋時代の画院画家である馬遠や夏珪が好んで用いた構図法でした。ですから馬の...