寒さにこごえる間抜けネコ 俺の庵[いおり]が大好きだ
オイラのものぐさ このネコに よく似ているのが可笑しいよ
陋室 夕闇せまれども 身の危険なきネズミたち
貧しい台所[だいどこ]なお寒く 魚なんかは一匹も……
寝床は硬く 長い夜 眠りも浅くウトウトと……
温[ぬく]い昼間も炉のわきの 狭い隙間に寝そべって……
そのうち起きてニャーニャーと 恋妻呼んで どこかへと……
月が昇って梅の影 寄り添う風情に似たるかな
最後の「隣担梅影月升祖(初?)」を上記のように訳してみましたが、これを二匹の毛の柄模様と解釈するのもおもしろいでしょう。「間抜けの柄は満月で 彼女の方は梅の花」という風に……。
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