2017年5月3日水曜日

三井記念美術館「西大寺展」4


両界曼荼羅で一つの密教的宇宙観を表すとはいえ、胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅それぞれが、何を象徴しているかについては、さまざまな説があります。曼荼羅研究に一時期を画した石田尚豊先生は、「胎蔵界曼荼羅が拡散展開して現象界の『理』をあらわすのに対して、金剛界曼荼羅は凝集内観して精神界の『智』を示すものとして両界曼荼羅は、理智不二の密教的世界観を具現するものとされている」と述べています。

この書き方からみても、石田先生の個人的考えというより、定説のように思われます。この定説によれば、現象界と精神界ですから現実と認識、あるいは客観と主観と言い換えてもよいでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

関谷徳衛編『良寛遺墨集』1

関谷徳衛編『良寛遺墨集――その人と書』全 3 巻(淡交社  2017 年)  良寛さんの真贋はむずかしい。そのむずかしい真贋にかけて、誰もが一目置く万葉洞主人・関谷徳衛さんが、半世紀にわたって蒐集した良寛作品をクロノロジカルに編集し、良寛研究家・小島正芳さんの総...